佐藤 高樹 常任委員

所属 帝京大学
専門 日本教育史、道徳教育論、教師教育
著書・論文

メッセージ

 教科研に関わってまだ日は浅いですが、毎月の常任委員会での議論や雑誌の編集など、三役・常任委員の皆さんの大変さ、仕事の難しさを目の当たりにする日々です。私自身がどれだけ力になれるのか……、知恵も自信もありませんが、教育運動の創造に向けた余力の創出に少しでも貢献できればと思っています。
 大学で教員養成にかかわって10年余が経ちますが、卒業生らの現状を通して「若手教師の困難」をめぐる諸現実を思い知ることとなりました。今では広く認知されていますが、現場へ送り出す大学側も頭を抱えるこの問題を、いち早く社会に問題提起したのは教科研ではなかったかと想察します。『教育』の一読者でしかなかった私が改めて教科研とそこに集う人々に惹かれたのは、そんな若手教師の苦しみを分かち合い、励ましてくれる頼もしい存在であったからです。
私自身に何ができるのかはいぜん模索の段階ですが、〈これからの時代を生きる子どもと大人の「幸せのための教育」を拓く〉という理念は大事に持ち続けたいです。その理念の実現に向けた確かな手がかりは、すでに日本の教育者が歩んできた歴史のなかに見出すことができるはずです。時代を生きた教育の当事者たちが自らの置かれた状況下でどのように問題を引き受け、いかなる社会的制約(政策・制度との緊張関係、地域社会の経済的困難など)のなかで解決・克服への活路を見出してきたのか。上意下達・機械的対応ではない、主体的営為としての教育実践のダイナミズムを理論化して実践を後押しするのが、研究者サイドからの民間教育運動への関わり方(その一つ)だと捉えています。

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