教科研企画「ウクライナ侵攻と教育」

教科研企画「ウクライナ侵攻と教育」

担当:平和分科会

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国 際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国 際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

 私たちの国は、「政府の行為によ」る「戦争の惨禍」を経験し、アジアをはじめ多くの国々、地域の人々の犠牲の中で先に掲げた「平和主義」の思想を獲得した。この「平和主義」の本来理想とするところは「非暴力平和主義」である。この「非暴力平和主義」の思想を血肉化する過程は、戦後多くの矛盾を抱え込むいばらの道程でもあった。朝鮮政争に伴う警察予備隊の設立、サンフランシスコ講和条約締結に伴う日米安全保障条約の締結。現在では「集団的自衛権」も閣議決定で認めている。国民のなかに血肉化された憲法と政府の安全保障政策の乖離と緊張関係の中で私たちの「平和」が成り立っている。

 現在、ロシアによるウクライナ侵攻の帰結が見えない状況が続いている。日本国政府・マスコミによりこの戦争は、大変わかりやすい構図として描かれている。個人の独裁政治を個人の人格に帰着させてはならない。独裁は、その社会の構造の中で理解しなければいけない複雑な政治形態の表れである。私たちはウクライナの歴史、ロシアの冷戦後、NATOによる対ロシア戦略をどれだけ理解しているのだろうか?わかりやすい戦争理解が、この国の憲法への揺さぶりとしていま私たちに迫っている。

 このような問題意識から、「非暴力平和主義」を立ち止まって考えるべきではないかと思う。ゼレンスキー大統領の叫ぶ祖国を守る戦争への参加という大義を私たちはどのように考えればよいのかということでもある。

さらに今、ウクライナで起きている戦争を日本の社会の子どもたちにはどのように見えているのか?このことは憲法教育が子どもの平和理解にどれだけ切り込めてきたのかということを立ち止まって考えてみたい。

(文責:一盛)

内容:

 佐藤広美さん「ウクライナ侵略戦争を子どもたちにどう語るのか

         ―日本国憲法前文と1947年教育基本法全文を手がかりに―」

 平井美津子さん「仮 教室で非暴力平和主義を考える―授業プランの提示―」

 菅野真文さん「仮 この戦争を生徒たちはどのようにみているのか?」

日時:7月2日(土)14:00~17:00

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