
月刊誌『教育』 2021年4月号
- 特集1
- コロナ禍での挑戦を新年度の学びに
- 特集2
- 命・健康の教育と養護教諭の仕事
定価990円 / 各号、書店/インターネットにて販売中。
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目次
特集1 コロナ禍での挑戦を新年度の学びに
- <運動会>今こそ創ろう! くましろ祭
- <音楽>同僚と共に創った校内音楽会
- <総合>地域の原風景を身体にきざむ
- <国語>「誰かの代わりに」(鷲田清一)を読む
- <家庭科>「生活」から出発する家庭科の学び
- <学級>子どもたちの一番の幸せを
- <社会>「伝えたい」という気持ちが 瞳の輝きに
- <給食>それでも給食でつながりを
- 子どもと学校をつくる決意と希望
特集2 命・健康の教育と養護教諭の仕事
- 管理の対象化がすすむ命と健康
- コロナ禍の子どもたちと保健室
- 特別支援学校での経験
- まちかど保健室から見えるもの
- 今、求められる養護教諭の仕事
シリーズ
- <〈ひろば〉COVID-19と子育て・教育>
- いろんな”正解”がある学校に
- 津軽で生きる子どもから学ぶ
- <子どもは地域の宝やき──土佐町からのたより>学校における「免許外担任」の解消を求めます!
- <ちいさな教材・教具たち>フライングディスクで遊ぼう
- <子どもの風景>先生をみはる!
- <毎日がチャレンジ!>人生最高のプレゼント
- <「学校メガネ」をはずしてみたら?>「ヨワヨワで何が悪い」
- <教育情報>日本学術会議がなぜ重要なのか
- <円窓より──ジェンダーのまなざし>春の隅から──境界を生きる
- <書評>川口俊明『全国学力テストはなぜ失敗したのか──学力調査を科学する』
- <図書紹介>
- 森田ゆり『体罰と戦争―人類のふたつの不名誉な伝統』
- 鈴木 透『食の実験場アメリカ―ファーストフード帝国のゆくえ』
- 森山至貴『10代から知っておきたいあなたを閉じ込める「ずるい言葉」』
- <私の誌面批評>大震災の10年 地域に根ざす「震災と命」に向き合う教育
- 教育の言葉
- 『教育』読者の会
- 研究会・部会のご案内
- 教科研常任委員会だより
- 教育月報
- 編集後記
特集 とびら
【特集1】
編集後記
緊急事態宣言で2ヶ月間の休校で始まった2020年度。感染予防対策をしながらの学校再開の中で、教師たちは様々な工夫をして教育活動を展開した。新型コロナ感染の収束が見通せないまま、まもなく2021年度を迎える。毎年『教育』4月号の特集1では、新年度の学級づくりや授業づくりの具体的な見通しにつながる実践の提案をしてきた。しかしこれまでとは異なる新年度。だからこそ、この1年のコロナ下での授業や行事の工夫を生かした特集を組んでみた。
中学校の国語教師の吉田圭子さんは鷲田清一「誰かの代わりに」はコロナ禍の中でこそ響いてくると考え、中学3年生に意見文を書かせて読み合った。この文章の解説YouTubeがある。しかし、そこでは得られない、今あなたと私が生きている社会と人々の生きづらさを考えあう授業だ。中止の判断を迫られた音楽会を音楽専科任せではなく教職員が共につくりあげた。どうしたら運動会ができるか子どもたちが考えて実行した。コロナ下でこそ発揮された自治や協働性は教育とは何かを考えさせる。
休校中に体力の落ちた子どもの身体の不調やケガに対応しながら毎日校内の消毒をしていた養護教諭。教室に入れない子どもたちの安全基地としての保健室。日本の学校で当たり前のようにおこなってきた手洗い、うがいなどの保健指導が感染対策に生かされている。夜遅くまでゲームやスマホで睡眠不足になる子どもたちに睡眠の大切さや、視力の低下防止対策も教えなければならない。コロナ下の今、子どもたちの心身の健康を育む学校教育や養護教諭の仕事について、特集2であらためて考えた。
特集1は西田佳、北川健次、池田考司、霜村三二が、特集2は横田誠仁、小池雄逸、中嶋みさきが担当した。 (片岡洋子)